update:2019/06/07
パッチワークといえばアメリカ。
これが圧倒的なイメージなのですが、いろいろ探してみると、布をつなぎ合わせて模様をつくるということなら、世界中にキルトの伝統工芸はあるようです。
ということで、広い意味でのパッチワーク・キルトをかる〜く収集していきます。
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Amish Quilts (Young Center Books in Anabaptist and Pietist Studies) (English Edition) |
第1回はアーリーアメリカンの伝統「アーミッシュキルト」です。
世界の、と書きましたが、最初はアメリカを代表するキルトが良いかなと思ったわけですね。
そもそもキルトは、アメリカに移住してきた人々の生きる姿勢そのものを表していると言われています。キリスト教の教えにも深く関わっているのです。
その中でも、アーミッシュと呼ばれる人々がつくる「アーミッシュキルト」は、現在までアメリカを代表するデンのキルトの一つと言って良いでしょう。
アーミッシュとは、聖書の教え(彼等の解釈による)を厳格に守って生活をする人々のこと。現在のアメリカでも、彼等は原則、自給自足で、移民した頃と変わらない生活を続けています。
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Quilts among the Plain People (People’s Place Book Book 4) (English Edition) |
アーミッシュの人々は決められた色のみの無地の布で作られた衣服を身につけています。そして、作られるキルトは、その衣服の布のみを使用。つまり、無地の布のみで作られたキルトなんです。しかし、その構成はシンプルな幾何学模様にもかかわらず、実に大胆で印象的。現代的にも感じる美意識があります。
アーミッシュキルトは、コレクターの人気も高く、かなり高額で取引されたりしています。まるで、モダンアートのような存在なのです。