update:2019/06/19
意外と悩む。。。という声をよく聞きますので、ここでは刺しゅう糸のメーカーについて解説しておきましょう。
刺しゅう糸は、有名どころだけでいえば、日本で刺しゅうをするなた4つくらい知っておけば、まず困ることがないと思います。
国内産なら、オリムパスとコスモ、海外ならDMCとAnchor(アンカー)。
本やキットで最もよく利用されているのが、上記の4社だと思います。
中でも今回は、世界的メーカー、海外デザインでは最も使用されているDMCと、その次くらいに有名なアンカーを取り上げましょう。
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DMC ししゅう糸 25番刺しゅう糸(緑系)【2ページ目】 刺しゅう糸(3814~913)
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DMCは、1746年にフランスで創業した老舗刺しゅう糸メーカー。もっとも使用されている25番刺しゅう糸は色数が500色。コットン糸なのに、美しい発色があって色あせしづらく、光沢感とソフトな質感で、まさに刺しゅう糸の王様。
他にも、5番や8番などの太い刺しゅう糸や、メタリック刺しゅう糸、サテン糸、タペストリーウールなど、とにかく多彩です。
実際、刺しゅうをたくさんするという方なら、色を揃えるならDMCをおすすめしたい所です。
…しかし、ここに前提条件を加えなければなりません。
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DMC ししゅう糸 25番刺しゅう糸(赤系)【2ページ目】 刺しゅう糸【メーカー取寄せ商品】(498~819)
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日本の刺しゅう本の通りにしなくてもよい!という場合です。
日本の本は、ほとんどが国内2社のどちらかの刺しゅう糸は使われる場合がほとんどですから。海外の本のほとんどがDMCであるのと対照的にね。
刺しゅう巧者なら、各社の糸見本帳をでもって、例えば、コスモの黄色をDMCの黄色に変換させればよいだけなのですが、初心者なら、本の通りに色を揃えて、その通りに刺す方がカンタンですからね。あくまで、自分でどんどん刺しゅうをするという方、海外のデザインがメインという方なら、DMCがおすすめ!ということです。
さて、DMCの対抗馬として並べたのが、イギリスのアンカーです。こちらは日本ではメジャーではないし、大きな手芸店でないと購入も難しい糸となってしまっていますが、老舗ですし、非常に有名です。イギリスならアンカー、フランスならDMCというわけ。
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ただ、アンカーは現在は工場がドイツにあって、実はフランスのDMCと工場が地理的に近くなってしまったんですよ。その結果、古き良きアンカーの糸の色は、DMCに似てきてしまったと言う人もいます。実際、工場移転を境に、アンカーに色が変わってしまったのは事実です(マニアな間での話ですが)。
染色というのは、その土地の水と空気に大いに影響されるのですね。
不思議なのですが、同じようなローズ系やオリーブ系の色でも、DMCと日本の糸とでは、かなり差があるんです。染料の原材料は、そんなに大差がないという話も聞いたことがあるんですがね。ま、それぞれメーカーさんの秘密があるのでしょうから、あくまで“都市伝説”的なものかもしれませんが。
では、次の機会では、国産2社をご紹介します。