伝統の刺しゅうから〜アイヌ刺しゅう【日本】

update:2019/10/03

世界中にある“伝統”の刺しゅう。
ここでは、旅気分で、世界の刺しゅうをかる〜く(知的)収集していきます。
いつか行く旅のためにぜひ。
 
今回は、日本の北海道に残る「アイヌ刺しゅう」です。
 
なぜ、ここでアイヌを取り上げるか。。。なんとなくご理解いただけるかと思いますが、今年になって成立した「アイヌ新法」があるからです。
 
法律のことは、ぜひぜひ多くの人に認識していただきたいですし、ここではあまりにも本サイトの主旨から逸脱してしまうので、内容紹介は避けますが、この一言だけ書いておきましょう。
 
アイヌは日本における先住民族であるということを、法律に明文化されたのです。
 
そのことを踏まえ、今は北海道に残るアイヌの文化を改めて尊重したいと思います。
北海道に行ったら、ぜひ札幌の北大総合博物館のアイヌの展示とか、ちょっと足を伸ばして、白老に2020年4月に開館予定の「国立アイヌ民族博物館、国立民族共生公園」に行ってみていただきたいのです。
(筆者はそれまであったアイヌ民族博物館には行ったことがあるのですが、新しい博物館、しかも国立ということで、大いに期待しているところです)
 
さて、本稿は刺しゅうがテーマなので、改めて、アイヌの刺しゅうの話。
北海道に残るアイヌ民族の伝統文様を刺しゅうした、興味深い工芸品です。長い先住民族らしさを感じる文様で、縄文文化を彷彿させるとも言う人も少なくありません。
 
アイヌ刺しゅうは、近年ではいろいろなもの、手軽な小物類などにも刺しゅうされており、お土産として買うこともできますが、本来は、木綿衣服に文様を施すために生まれたと言われています。魔除けとも考えられ、女性は刺しゅう、男性は彫刻に文様を施しました。
 
主に3種類で、「チヂリ」「カパラミブ」「ルウンペ」。
 
チヂリは黒の木綿衣に直接刺繍を施したもの。

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カパラミプは、木綿の上に幅の広い白布の切抜文様を貼り付けたもの。

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ルウンペは、木綿衣服に切伏文様(アップリケ)や刺繍文様を施したもの。

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地域によってデザインも異なり、かなり高度なデザインセンスが問われるファッショナブルなものと言えるでしょう。
 
最近では、伝統のアイヌ刺しゅうを手軽に楽しんでもらいたいと、各地で教室が開かれたりして、愛好家も増えてきました。
 
現在にも通じるモダンさを持ったアイヌ刺しゅう。
ぜひ、見に行ってみてください(できれば体験してみてください)。
 

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