update:2019/07/18
世界中にある“伝統”の刺しゅう。
ここでは、旅気分で、世界の刺しゅうをかる〜く(知的)収集していきます。
いつか行く旅のためにぜひ。
今回は、インドのビーズ刺しゅう「アリワーク」です。
ご存じ無い方がいるかもしれませんので、念のため書いておきますが、現在、オートクチュールの世界で刺しゅうやビーズと言えば、インドが主流です。
オートクチュールの華やかなビーズ刺しゅう(オートクチュール刺しゅう)は、フランスのリュネヴィル刺しゅうとインドのアリワークが一般的なのですが、作り手が多いのはインドという事情もあります。
アリワークとは、専用の針を使ってビーズやスパンコールを縫いとめながら刺していく刺しゅう。ちなみに、前述のリュネヴィルは、糸にビーズやスパンコールを通しておいて刺しゅうをすすめていくのが基本ですが、アリワークは、専用の針にビーズを通しておきます。
技術的な違いはありますが、どちらもオートクチュール刺しゅうという点では、伝統の柄の違いとかはありません。そして、どちらも非常に高度な技術です。
伝統のアリワークは、繊細なチェーンステッチで模様を埋めるように描く刺しゅうです。貴族の衣裳などに施されました。それを現在のような形に発展していったのは18、19世紀ぐらいから。現在のアリワークは、伝統の上に進化した、オートクチュールのビーズ刺しゅうが代表されるようになったのです。
現在のアリワークは、日本でも大変人気があり、教室などもあちこちで開催されているようです。本格的なものは、指導を受けないと本だけではなかなか難しいのではないでしょうか。
しかし、オートクチュール刺しゅうの本、ビーズ刺しゅうの本はいくつか出ていますので、それで楽しむこともできるようです。
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